神奈川県犯罪のない安全・安心まちづくり推進条例


         神奈川県犯罪のない安全・安心まちづくり推進条例


                      制 定:平成16年12月28日 条例第65号


神奈川県犯罪のない安全・安心まちづくり推進条例をここに公布する。
神奈川県犯罪のない安全・安心まちづくり推進条例


【目次】  

第1章 総則(第1条−第6条)

第2章 県民等による安全・安心まちづくりの促進(第7条−第12条)

第3章 犯罪の防止に配慮した生活環境の整備
  第1節 住宅の防犯性の向上(第13条−第16条)
  第2節 道路、公園等の防犯性の向上(第17条−第19条)
  第3節 商業施設等の防犯性の向上(第20条−第22条)
  第4節 繁華街の防犯性の向上(第23条)
  第5節 自動車等の防犯性の向上(第24条・第25条)
第4章 学校等における児童等の安全の確保等(第26条−第30条)
第5章 犯罪被害者等に対する支援(第31条)
第6章 特定の犯罪が多発した場合等における措置(第32条・第33条)
第7章 雑則(第34条)
附則

【第1章 総則】 ▲目次


(目的)
第1条 この条例は、神奈川県の区域における犯罪の防止等について、県、県民及び事業
    者の責務を明らかにするとともに、県民、事業者及びこれらの者の組織する民間
    の団体による犯罪の防止のための自主的な行動、犯罪の防止に配慮した生活環境
    の整備その他の犯罪の発生する機会を減らすための取組を推進し、もって犯罪の
    ない安全で安心して暮らすことができる社会の実現に資することを目的とする。


(県の責務)
第2条 県は、県民、事業者及びこれらの者の組織する民間の団体(以下「県民等」とい
    う。)並びに市町村と連携し、及び協力して、犯罪(個人の生命、身体又は財産
    上危害を及ぼす犯罪をいう。以下同じ。)の防止のための自主的な行動、犯罪の
    防止に配慮した生活環境の整備その他の犯罪の発生する機会を減らすための取組
    (以下「安全・安心まちづくり」という。)に関する総合的な施策を実施する責
    務を有する。

  2 県は、前項の施策の実施に当たっては、国及び市町村との連絡調整を緊密に行う
    ものとする。

  3 県は、市町村の安全・安心まちづくりに関する施策の実施及び県民等による安
    全・安心まちづくりに対し、支援を行うよう努めるものとする。

  4 県は、県民等の安全・安心まちづくりについての理解が深まるよう広報その他の
    必要な措置を講ずるものとする。


(県民の責務)
第3条 県民は、安全・安心まちづくりについて理解を深め、自ら安全の確保に努めると
    ともに、安全・安心まちづくりを推進するよう努めるものとする。

  2 県民は、児童、生徒、幼児、高齢者等が危害を受けていると認められる場合又は
    危害を受けるおそれが明らかであると認められる場合には、状況に応じて、警察
    官への通報その他の適切な措置を講ずるよう努めるものとする。


(事業者の責務)
第4条 事業者は、安全・安心まちづくりについて理解を深め、事業活動を行うに際して
    は、自ら安全の確保に努めるとともに、安全・安心まちづくりを推進するよう努
    めるものとする。


(相互協力)
第5条 県及び県民等は、安全・安心まちづくりを推進するため、相互に協力するよう努
    めるものとする。


(財政上の措置)
第6条 県は、安全・安心まちづくりを推進するために必要な財政上の措置を講ずるよう
    努めるものとする。


【第2章 県民等による安全・安心まちづくりの促進】 ▲目次


(推進体制の整備)
第7条 県は、県民等及び市町村と連携して、安全・安心まちづくりを推進するための体
    制を整備するものとする。

  2 県は、警察署の管轄区域等において、県民等及び市町村と連携して、当該管轄区
    域等における安全・安心まちづくりを推進するための体制の整備を促進するもの
    とする。


(県民等に対する支援)
第8条 県は、安全・安心まちづくりについての県民等の理解を深め、県民等による安
    全・安心まちづくりを促進するために必要な支援を行うものとする。


(民間の団体に対する支援)
第9条 県は、安全・安心まちづくりを推進し、及び推進しようとする民間の団体並びに
    安全・安心まちづくりを推進する民間の団体を組織しようとする者に対し、当該
    民間の団体が適切かつ効果的に安全・安心まちづくりを推進できるよう、助言そ
    の他の必要な措置を講ずるものとする。


(情報の提供)
第10条 県は、県民等が適切かつ効果的に安全・安心まちづくりを推進できるよう、必
     要な情報の提供を行うものとする。

  2  警察署長は、県民等が適切かつ効果的に安全・安心まちづくりを推進できるよ
     う、その管轄区域における犯罪の発生状況その他の必要な情報の提供を行うも
     のとする。


(安全・安心まちづくり旬間)
第11条 県民等による適切かつ効果的な安全・安心まちづくりを促進するため、安全・
     安心まちづくり旬間を設ける。

  2  安全・安心まちづくり旬間は、10月11日から同月20日までとする。

  3  県は、安全・安心まちづくり旬間には、その趣旨にふさわしい活動を実施する
     ものとする。


(顕彰)
第12条 県は、安全・安心まちづくりの推進に特に功績があったと認められるもの又は
     優良な事例の顕彰に努めるものとする。


【第3章 犯罪の防止に配慮した生活環境の整備】 ▲目次
【第1節 住宅の防犯性の向上】 ▲目次


(犯罪の防止に配慮した住宅の普及)
第13条 県は、犯罪の防止に配慮した構造若しくは設備を有し、又は犯罪の防止に配慮
     した管理を行う住宅の普及に努めるものとする。

  2  県は、住宅を建築しようとする者、住宅を所有し、又は管理する者、住宅に居
     住する者等に対し、住宅の防犯性の向上のために必要な情報の提供、技術的助
     言その他必要な措置を講ずるものとする。


(住宅に関する指針の策定)
第14条 知事は、公安委員会と協議して、住宅について、犯罪の防止に配慮した構造、
     設備又は管理方法に関する防犯上の指針を定めるものとする。


(建築事業者、所有者等の努力義務)
第15条 住宅を建築しようとする事業者、共同住宅を建築しようとする者及び共同住宅
     を所有し、又は管理する者は、前条に規定する防犯上の指針に基づき、当該住
     宅について、犯罪の防止に配慮した構造若しくは設備を有し、又は犯罪の防止
     に配慮した管理を行うものとするために必要な措置を講ずるよう努めるものと
     する。


(共同住宅建築時の努力義務)
第16条 共同住宅を建築しようとする者は、第14条に定める指針に基づき防犯上の措
     置を講じようとするときは、あらかじめ、当該共同住宅の建築予定地を管轄す
     る警察署長に防犯上の意見を求めるよう努めるものとする。

  2  前項の規定により意見を求められた警察署長は、犯罪の防止に配慮した設備の
     設置その他の犯罪の防止に資する措置に関して、必要な情報の提供及び技術的
     助言を行うものとする。

【第2節 道路、公園等の防犯性の向上】 ▲目次


(犯罪の防止に配慮した道路、公園等の普及)
第17条 県は、犯罪の防止に配慮した構造若しくは設備を有し、又は犯罪の防止に配慮
     した管理を行う道路、公園、自動車駐車場及び自転車駐車場の普及に努めるも
     のとする。


(道路、公園等に関する指針の策定)
第18条 知事は、公安委員会と協議して、道路、公園、自動車駐車場及び自転車駐車場
     について、犯罪の防止に配慮した構造、設備又は管理方法に関する防犯上の指
     針を定めるものとする。


(自動車駐車場及び自転車駐車場の設置者等の努力義務)
第19条 自動車駐車場又は自転車駐車場を設置し、又は管理する者は、前条に規定する
     防犯上の指針に基づき、当該自動車駐車場又は自転車駐車場について、犯罪の
     防止に配慮した構造若しくは設備を有し、又は犯罪の防止に配慮した管理を行
     うものとするために必要な措置を講ずるよう努めるものとする。

【第3節 商業施設等の防犯性の向上】 ▲目次


(犯罪の防止に配慮した店舗等に関する指針の策定)
第20条 公安委員会は、銀行、日本郵政公社、信用金庫、労働金庫、商工組合中央金
     庫、農林中央金庫、信用組合、農業協同組合、漁業協同組合、信用農業協同組
     合連合会、信用漁業協同組合連合会及び貸金業の規制等に関する法律(昭和
     58年法律第32号)第2条第2項に規定する貸金業者(以下「金融機関」と
     いう。)の店舗その他の施設並びに深夜(午後10時から翌日の午前6時まで
     の間をいう。)において営業する商業施設で公安委員会規則で定めるもの(以
     下「深夜商業施設」という。)について、犯罪の防止に配慮した構造、設備又
     は管理方法に関する防犯上の指針を定めるものとする。


(犯罪の防止に配慮した店舗等の整備)
第21条 金融機関の店舗その他の施設及び深夜商業施設(以下「金融機関店舗等」とい
     う。)において事業を営む者は、前条に規定する防犯上の指針に基づき、犯罪
     の防止に配慮した構造若しくは設備を有し、又は犯罪の防止に配慮した管理を
     行う店舗の整備に努めるものとする。


(事業者、管理者等に対する情報の提供等)
第22条 警察署長は、その管轄区域において、金融機関店舗等を開設しようとする者、
     金融機関店舗等を管理する者等に対し、当該金融機関店舗等の防犯性の向上の
     ために必要な情報の提供、技術的助言その他必要な措置を講ずるものとする。

【第4節 繁華街の防犯性の向上】 ▲目次


(繁華街の防犯性の向上)
第23条 飲食店、小売店舗その他の店舗の集積する区域(以下「繁華街」という。)に
     おいて施設を所有し、若しくは管理する者、若しくは事業を行う者又はこれら
     の者の組織する民間の団体、当該繁華街の所在する区域を管轄する警察署長及
     び安全・安心まちづくりを推進する県民等は、相互に協力して、当該繁華街に
     おける犯罪の防止のために必要な措置を講ずるよう努めるものとする。

【第5節 自動車等の防犯性の向上】 ▲目次


(自動車等の販売業者による犯罪防止のための努力義務)
第24条 自動車、原動機付自転車及び自転車(以下「自動車等」という。)の販売を業
     とする者は、その販売に際し、自動車等に対する犯罪を防止するための日常の
     管理方法、犯罪の防止に配慮した機器の必要性等についての情報提供その他の
     必要な措置を講ずるよう努めるものとする。


(自動車等の販売業者に対する情報の提供等)
第25条 県は、自動車等の販売を業とする者に対し、自動車等に係る犯罪の防止のため
     に必要な情報の提供、技術的助言その他必要な措置を講ずるものとする。


【第4章 学校等における児童等の安全の確保等】 ▲目次


(安全教育の充実)
第26条 県は、児童、生徒、幼児等(以下「児童等」という。)及び児童等の保護者に
     対し、児童等が犯罪に遭わないようにするための教育を充実し、又は情報の提
     供を行うよう努めるものとする。


(児童等の健全育成)
第27条 県は、学校(学校教育法(昭和22年法律第26号)第1条に規定する学校
     (大学を除く。)、同法第82条の2に規定する専修学校の高等課程及び同法
     第83条第1項に規定する各種学校で主として外国人の児童等に対して学校教
     育に類する教育を行うものをいう。)、児童福祉法(昭和22年法律第164
     号)第7条に規定する児童福祉施設及びこれに類する施設(以下これらを「学
     校等」という。)、家庭並びに地域社会と連携して、児童等の規範意識を向上
     させ、児童等が社会の一員として健全な生活を営むことができるように、その
     育成に努めるものとする。


(児童等の安全の確保のための指針の策定)
第28条 知事及び教育委員会は、公安委員会と協議して、学校等における児童等の安全
     の確保のための指針を定めるものとする。


(学校等における児童等の安全の確保)
第29条 学校等を設置し、又は管理する者(以下「学校等の設置者等」という。)は、
     前条に規定する児童等の安全の確保のための指針に基づき、当該学校等の施設
     内において、児童等の安全を確保するよう努めるものとする。

  2  県立の学校等の管理者は、必要があると認めるときは、その所在地を管轄する
     警察署その他の関係機関の職員、児童等の保護者、安全・安心まちづくりを推
     進する県民等の参加を求めて、当該学校等における安全対策を推進するための
     体制を整備し、児童等の安全を確保するために必要な措置を講ずるよう努める
     ものとする。

  3  県は、県立の学校等以外の学校等の設置者等に対し、当該学校等における安全
     対策の実施について、必要な情報の提供、技術的助言その他必要な措置を講ず
     るよう努めるものとする。


(通学路等における児童等の安全の確保)
第30条 児童等が学校等に通うために通行する道路及び児童等が日常的に利用している
     公園、広場等(以下「通学路等」という。)の管理者、地域住民、児童等の保
     護者、学校等の管理者並びに通学路等の所在する区域を管轄する警察署長は、
     安全・安心まちづくりを推進する県民等と連携して、当該通学路等における児
     童等の安全を確保するために必要な措置を講ずるよう努めるものとする。


【第5章 犯罪被害者等に対する支援】 ▲目次


(犯罪被害者等に対する支援)
第31条 県は、犯罪により被害を受けた者及びその家族(以下「犯罪被害者等」とい
     う。)を支援する活動を行う者と連携して、犯罪被害者等に対し、必要な情報
     の提供、助言、相談その他必要な支援の措置を講ずるよう努めるものとする。


【第6章 特定の犯罪が多発した場合等における措置】 ▲目次


(犯罪防止特別宣言)
第32条 知事は、公安委員会と協議して、特定の犯罪が多発した場合その他犯罪の発生
     の防止のため特に必要があると認める場合は、県民等が犯罪の防止に特に留意
     する必要がある旨の犯罪防止特別宣言をすることができる。

  2  県は、前項の犯罪防止特別宣言があったときは、県民等に対し、当該犯罪の発
     生の防止のために必要な情報の提供、助言その他必要な措置を講ずるものとす
     る。

  3  知事は、公安委員会と協議して、第1項の規定による犯罪防止特別宣言の必要
     がなくなったと認めるときは、当該犯罪防止特別宣言を解除するものとする。


(その他の指針)
第33条 知事、教育委員会又は公安委員会は、特定の施設における犯罪の発生の防止の
     ため特に必要があると認めるときは、所掌事務に応じて協議して、第14条、
     第18条、第20条及び第28条に規定する指針のほか、特定の施設につい
     て、犯罪の防止に配慮した構造、設備又は管理方法に関する防犯上の指針を定
     めることができる。


【第7章 雑則】 ▲目次


(指針の公表)
第34条 知事、教育委員会又は公安委員会は、第14条、第18条、第20条、第28
     条若しくは前条に規定する指針を定め、又は変更したときは、遅滞なくこれを
     公表するものとする。


【附 則】 ▲目次


この条例は、平成17年4月1日から施行する。



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