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さて「非開示」とはいえ、せっかく届いた決定書です。丁寧に読み解いてみることにしました。しかし、非開示決定書だけではあまりにもわからないことが多すぎたので、途中何度も担当課に電話しました。
問い合わせたのは、次の2ヶ所です。(変更あり)
住民記録システム全般及び非開示決定通知書と条例との関係
市民局地域振興部事業課 045(671)2177
住民記録システム関係(技術的なこと)
システム管理課システム第一係 045(474)7434
それでは、読み始めましょう。まずは、非開示とする根拠規定から。「横浜市個人情報の保護に関する条例第20条第2項に該当」とあります。では、個人情報保護条例の該当部分(赤の部分)を読んでみましょう。
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(本人開示請求に対する決定等)
第20条 実施機関は,本人開示請求に係る個人情報の全部又は一部を開示するときは,
その旨の決定をし,本人開示請求者に対し,その旨並びに開示をする日時及び
場所を書面により通知しなければならない。
2 実施機関は,本人開示請求に係る個人情報の全部を開示しないとき(前条の規
定により本人開示請求を拒否するとき,及び本人開示請求に係る個人情報を保
有していないときを含む。以下同じ。)は,開示しない旨の決定をし,本人開
示請求者に対し,その旨を書面により通知しなければならない。
3 実施機関は,第1項の決定を行う場合において,当該本人開示請求に係る個人
情報に第三者に関する情報が含まれているときは,当該第三者の意見を聴くこ
とができる。
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う〜む、これが非開示になった理由でしょうか? 私には単なる事務手続きの手順としか読めません。これが非開示の理由ならば、「はい、確かに非開示通知はいただきました。」と言うしかなく、またそれで終わってしまうところです。(^_^)
しかし、さすがにそんなことはありませんね。本当の理由は[根拠規定を適用する理由]というところに書かれていました。
「ジャーナルファイルには、請求者以外の個人情報が含まれています。またその請求者の個人情報の中には、横浜市個人情報の保護に関する条例第17条第3号に該当する当該事務の適正な執行に支障を及ぼすおそれのある非開示情報(IDカード番号等)が含まれております。現時点では請求者の個人情報の抽出や非開示情報を区分して除くことを容易に行うシステムを持っておらず、同条例第23条第1項第3号及び同条例施行規則第10条第2項に該当するため」とあります。
少し長いので、いくつかに分けて読み解いてみましょう。まずは、「ジャーナルファイルには、請求者以外の個人情報が含まれています。またその請求者の個人情報の中には、横浜市個人情報の保護に関する条例第17条第3号に該当する当該事務の適正な執行に支障を及ぼすおそれのある非開示情報(IDカード番号等)が含まれております。」の部分から。
ちなみにIDカードというのは、不正アクセスを防止するための一つの手段で、このIDカードを持っている職員さんだけが住民記録システムにアクセスすることができます。なので、このIDカード番号をたどることによって、誰が私の住民記録にアクセスしたか追求できるわけです。
そんなことを頭に入れながら、以下を読んでください。
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(開示しないことができる個人情報)
第17条 実施機関は,本人開示請求に係る個人情報が次の各号に掲げる事由(以下「非
開示事由」という。)のいずれかに該当するときは,当該個人情報を開示しな
いことができる。
(1)法令等若しくは横浜市会会議規則(昭和43年5月横浜市会規則第1
号)第100条の定めるところ又は実施機関が法令上従う義務のある
国等の機関の指示により,本人に開示することができないとき。
(2)個人の評価,診断,判定,選考,指導,相談等に関する個人情報で
あって,開示することにより,事務の適正な執行に著しい支障が生ず
るおそれがあるとき。
(3)市の機関又は国若しくは他の地方公共団体が行う事務に関する個人情
報であって,開示することにより,次に掲げるおそれその他当該事務
の性質上,当該事務の適正な執行に支障を及ぼすおそれがあるとき。
ア 監査,検査,取締り又は試験に係る事務に関し,正確な事実の
把握を困難にするおそれ又は違法若しくは不当な行為を容易に
し,若しくはその発見を困難にするおそれ
イ 契約,交渉又は争訟に係る事務に関し,市,国又は他の地方公
共団体の財産上の利益又は当事者としての地位を不当に害する
おそれ
ウ 調査研究に係る事務に関し,その公正かつ能率的な遂行を不当
に阻害するおそれ
エ 市,国又は他の地方公共団体が経営する企業に係る事業に関
し,その企業経営上の正当な利益を害するおそれ
(4)第三者に関する情報を含む個人情報であって,開示することにより,
当該第三者の正当な権利利益を侵害するおそれがあるとき。
(5)未成年者の代理人により本人開示請求が行われた場合であって,開示
することが当該未成年者の利益に反すると認められるとき。
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IDカード番号を私に知られてしまうと「当該事務の適正な執行に支障を及ぼす」から非開示としたのだそうです。これは私が不正アクセスの張本人となることを恐れたのかもしれません。IDカード番号を知られたくらいで、不正アクセスが可能となってしまうシステムというのもどうかとも思いますが、まぁ、一応はうなずける内容なので、次へ進みましょう。
今度は「現時点では請求者の個人情報の抽出や非開示情報を区分して除くことを容易に行うシステムを持っておらず、同条例第23条第1項第3号及び同条例施行規則第10条第2項に該当するため」の部分です。
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(開示の実施)
第23条 個人情報の開示は,当該個人情報が記録されている次の各号に掲げる行政文書
(横浜市の保有する情報の公開に関する条例(平成12年2月横浜市条例第1
号。以下「情報公開条例」という。)第2条第2項に規定する行政文書をい
う。以下同じ。)の区分に応じ,当該各号に定める方法により行う。
(1)文書,図画又は写真にあっては,当該個人情報に係る部分の閲覧又は
写しの交付
(2)フィルムにあっては,当該個人情報に係る部分の視聴,閲覧又は写し
の交付(マイクロフィルムに限る。)
(3)電磁的記録にあっては,当該個人情報に係る部分の視聴,閲覧,写し
の交付その他の電磁的記録の種類,情報化の進展状況等を勘案して規
則で定める方法
2 前項各号の視聴又は閲覧の方法による個人情報の開示にあっては,実施機関
は,当該個人情報が記録された行政文書の保存に支障を生ずるおそれがあると
認めるときその他合理的な理由があるときは,その写しによりこれを行うこと
ができる。
3 第16条第2項の規定は,第1項の規定により個人情報の開示を受ける者につ
いて準用する。
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「規則で定める方法」とありますから、条例施行規則を見てみましょう。
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(電磁的記録の開示方法)
第10条 条例第23条第1項第3号の規定による電磁的記録の開示は,当該電磁的記録
が原本である場合において,次の各号に掲げる電磁的記録の種類に応じ,当該
各号に定める方法により行うものとする。
(1)録音テープ及びビデオテープ 当該個人情報に係る部分を再生装置に
より再生したものの視聴又は当該個人情報に係る部分を録音テープ若
しくはビデオテープに複写したものの交付
(2)前号に掲げるもの以外の電磁的記録 当該個人情報に係る部分をディ
スプレイ装置に出力したものの視聴又は当該個人情報に係る部分をフ
レキシブルディスクに複写したものの交付
2 前項の規定による開示は,当分の間,当該電磁的記録の全部を開示する場合に
行うものとする。
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アクセスファイルは、第10条第1項第2号(青の部分)に該当する電磁的記録に当たると思われます。そうすると開示されてもよさそうなものですが、非開示の理由として示されているのが第10条第2項(赤の部分)です。この2つ(青の部分と赤の部分)の関連がわからなかったので、担当課に電話して聞いてみたところ、だいたい次のような意味になるということでした。
例えばアクセスログが端末のディスプレイ上に表示することが可能としましょう。そうすると私はそのディスプレイ上に表示されたアクセスログを視聴することができそう(青の部分の解釈)ですが、できないのです。
なぜならば、IDカード番号も表示されてしまうからです。IDカード番号部分だけを隠して他の部分は見せてくれてもよさそうなものですが、そういったことはできません。現時点で電磁的記録を開示する場合は、部分的に隠して開示することはできなくて、開示するなら全部だからだそうです。(赤の部分の解釈)
文書開示ではお得意の墨塗り開示が電磁的記録ではできないということです。
さて、ここまで非開示決定通知書を条例に照らし合わせて読み解いてきました。いろいろと文句をつけたいことは山ほどある(特に上記の条例施行規則については、問題ありありです。)のですが、職員さんと電話でやり取りするうちに、アクセスログを開示できない本当の理由が見えてきましたので、今度は条例から少し離れてそんなことを書いてみたいと思います。
ということで、また後日。
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